みなさん、小学校や中学校の頃の給食って覚えていますか?
筆者の住んでいた地域では当時、小学校は給食があり、各学校に給食室がありました。そこで毎日、いわゆる “給食のおばさん” たちが、児童のために給食を作ってくれていました。
児童たちも、毎日のようにおいしい出来立ての給食をいただいていたわけです。
しかし、そんな幸せな日々がいつまでも続くわけではなかったのです。
そう、あの時までは…
唐突に現れた謎のメニュー
私の通っていた学校では、毎月、1ヶ月分のメニューが更新されます。
月・水はパン、火・金はご飯、木は麺という風になっていたと記憶しています。
毎月メニューが更新されるたびに、自分の好物がないか無駄に目を輝かせ、眺めていたものです。
ある時、ふと目をやると、見慣れないメニューが…
ざわざわ…
やだなー、こわいなー、と思いつつ目をやると、そこにあった文字列。
『みかん味イカごはん』
『みかん味イカごはん』

ついにその日が訪れた
衝撃のメニュー配布日から十数日が過ぎました。 クラスのお調子ものが先生に聞きます。
「今日の給食、美味しいかなっ?」
先生の反応は冷たかった。

そりゃそうだ。先生も同じ給食を食べるんだもの。恐怖しかねぇ。
対面の儀
給食当番が配膳をしていく。そのお皿の上には、謎のオレンジ色の物体。

ああ、これがみかん味イカごはんなんだ…
ご飯も白、イカも白。しかしみかんはオレンジ色。全ての具材がオレンジ色?黄色?に包まれていた。
匂いは…?
よくわからない。
日直がついに号令を出した。

「ゥエヴオログゲボロェグシャアァアァァァ! ウェェア…グブッ…ゴブッッッッ」
全部吐いた。
そうだ、牛乳に相談だ。
牛乳で流し込むんだ。
「ンベロベェェログァゲボロロゲブボロォロロロォォォ」
よく考えよう。
そもそもご飯と牛乳、みかんと牛乳が合わない。
みかん味イカごはんと牛乳が合うわけないやないか。
当時の私はアホだった。
どれほどのものなのか?
もしや、この給食が口に合わないのは私だけなのか?
いや、横のやつも吐いとるわ。

そう、おいしいわけがないのだ。
しかし、私が子供の頃は、給食を残すなど言語道断。昼休みが終わって、掃除の時間になっても泣きながら食べさせられるのだ。
しかし、そのまずさたるや、
『先生もお残しを許すレベル』
ほぼ全員が給食を残すハメとなった…
以来、そのメニューがみんなの前に現れることは、二度となかった。
みかん味イカごはん
もはやその姿は思い出せないが、おぞましい記憶だけが私の頭の中に残っている…
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